しみ・そばかす
「しみ・そばかす」とは
しみの多くは紫外線が原因ですが、加齢による代謝の衰えやホルモンバランスの乱れ、強い摩擦、外傷やにきび痕なども原因となります。皮膚は何層も重なってできており、皮膚表面にある表皮の最下層に位置する基底層のメラノサイトが、紫外線やホルモンの影響など様々な刺激を受け、皮膚を守ろうと活性化しメラニン色素が作りだされます。通常このメラニン色素は、新陳代謝(ターンオーバー)により新しく作られた細胞に押し上げられ、自然と皮膚表面から剥がれ落ちていきますが、メラニン色素が過剰に生産されると、肌の外へ押し出されず残ってしまい、しみとなります。
そばかすは、遺伝的要素が強いといわれており、表面はなめらかで、淡褐色から黒褐色をしています。加齢により薄くなることもありますが、しみ同様、紫外線の影響を受けやすく、ストレス、ホルモンバランスの乱れ、間違ったお手入れなどでも濃くなることがあります。

原因 1紫外線
皮膚にあるメラノサイトが刺激され、しみの原因になるメラニンが増加します。若い人は新陳代謝と共にメラニンもなくなりますが、中年以降になるとメラニンが細胞中に沈着して、しみになります。
原因 2精神的ストレス
脳下垂体から分泌されるメラニン細胞刺激ホルモンは、精神的ストレスの影響をとても受けやすいとされています。イライラしがちな人は、しみになりやすいので注意が必要です。
原因 3ホルモンバランス
分泌の失調により、ホルモンバランスを崩しますと、黄体ホルモンなどがメラノサイトを刺激し、メラニンを増加させます。妊娠もメラニン増加の原因になることがあります。
原因 4体質・食生活
カフェインなどの神経を刺激する物質が含まれる食品を摂りつづけると、しみの原因であるメラニンを増加させる要因となります。

老人性色素班 (ろうじんせいしきそはん)
そばかす状の小斑型〜丸く輪郭のはっきりした大型斑で褐色のシミ。
主に紫外線による光老化や皮膚の老化によって新陳代謝が衰えることが原因です。

肝班 (かんぱん)
30〜40代の女性に多く、主に目の下と両頬骨に沿ってあらわれる左右対称の茶色い色素斑。妊娠や婦人科疾患などホルモンバランスが大きく影響しているといわれます。
放っておくと頑固なしみになるので早めのケアが必要です。

炎症後色素沈着 (えんしょうごしきそちんちゃく)
にきび、けが、やけど、湿疹などの炎症が治療した後に茶色っぽく残ってしまった状態のことです。

雀卵班 (じゃくらんはん)
ソバカス(そばかす)といわれ類円系の小色素斑。先天性のもので遺伝的要素が強いものです。
色素斑の表面はなめらかで、淡褐色から黒褐色をしています。
肝班(かんぱん)とは
「肝斑」は30~40代の女性に多い女性特有のシミの一種です。女性ホルモンのバランスが影響して妊娠時や中年期、閉経前後にできるしみといわれています。主に目の下と両頬骨に沿ってジワジワと広がってできる、左右対称の茶色い色素斑です。
しみ治療を考える人の約40%の方がこの「肝斑」であり、特に30代~40代の方に多く見られます。発生時は何となく頬がくすんだ感じがする程度ですが、放っておくとしだいに範囲が広がり、さらに治りにくく頑固なしみとなりますので早めのケアが必要です。
肝斑は通常のシミとの見分けが難しく、医師の十分なカウンセリングが必要です。紫外線や生活習慣、ストレス、ホルモンバランスなどにより、薄くなっても再発したりすることもあります。症状の変動に合わせてそのつど最適な治療方針を立てていきましょう。